粉体塗装を強みに"選べない"色彩ストレスを解消

シリウス(本社:広島県福山市、代表取締役:杉原広昭氏)は粉体塗装のカラーグラデーションを強みとした事業に注力する。デザイナーや設計者にとって「色を選べないストレスは大きい」(杉原社長)との見方を示し、粉体カラーデザインを訴求することでカラービジネスの成長を目指す。


今でこそ粉体塗装のカラーデザイン戦略を志向する同社だが、もともとは制御盤の製作をメイン事業としており塗装については外注していた。そんな中、塗装の内製化を決め、2012年に粉体塗装設備を導入した。

粉体塗装を本格的に取り入れる中で粉体塗料のカラーバリエーションの豊富さを知ることになり、杉原社長は「色を売りに小ロット対応で可能性を感じた」として、カラーデザイン戦略を本格的に開始した。

同社が強みとしているのが粉体塗装のグラデーション技法だ。粉体塗料を何色も重ね合わせたグラデーション技法で豊富なカラーデザインを提案している。

クリエイティブブランド「CYUON」として、建築内装材をメインに粉体塗装によるカラーデザイン事業を展開している。
デザイナーや設計者と話をする中で感じるのが、モノを作る際に「色を選べないストレスは大きい」ということ。逆に言うと、彼らのイメージする意匠を粉体塗装で表現することで需要の顕在化が図れる。

パネルなど内装材で採用実績を重ねる中で、2016年からは「CYUON」として店舗総合見本市「JAPAN SHOP」に継続的に出展するなどして、デザイナーや設計者など塗装仕様を決める"層"へのPRを図った。認知度が上がるにつれて、引き合いが増え採用実績を重ねている。

コロナ禍で潮目が変化

最近はオフィスや住居の空間における意匠性の重要度が増しているという。杉原社長は「以前は住宅などの空間にグラデーションは合わないといった声も少なからずあったが、コロナ禍後にはワンポイントとして内装の1面に採用されるなど状況は変わってきている」と感じている。

コロナ禍により室内に滞在する時間が増えたことが、内装の意匠ニーズにも変化を与えている。居心地の良い空間を求めるニーズが高まるにつれて、同社のグラデーション技法が評価されている。

粉体カラーデザイン「CYUON」の更なる成長の手応えを感じている同社では、今年6月に秋葉原駅近くに東京オフィスを設けた。粉体塗装を施した家具や見本板などを並べてショールーム機能も兼ね備えた拠点だ。

板金加工請負や制御盤制作といった事業は広島工場で行う一方で、カラーデザイン事業の仕事は東京で行うことがほとんどの状況。これまではシェアオフィスを拠点に営業活動を行っていたが、今般、オフィスを構えたことでより注力していく考えだ。

カラーデザイン事業の売上比率は全体の3割となっているが、今後は5割に引き上げていく計画。

建築業界では粉体塗装について "色数が少ない、選べない"といったイメージがあると言い、「CYUON」の認知度向上に取り組むことで、潜在需要の顕在化を図っていく。来年には粉体塗装のグラデーション技法を活用したプロダクトブランドの立ち上げを予定しており、更なる事業拡大を目指している。



杉原広昭社長
杉原広昭社長
粉体塗装によるグラデーション
粉体塗装によるグラデーション

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