電車に乗るときに切符を買わなくなって久しい。SuicaをはじめICカードの登場で我々の行動は大きく変わった。昔は何かイベントがあったとき、帰りの駅では券売機に長蛇の列が当たり前だったがそんな景色はなくなった▲展示会取材の際はネットで事前申込を済ませれば、当日は受付することなくプリントアウトした申込書を見せるだけで入場できる。そんな仕組みが一般的になっている▲先日、展示会取材に出かけたとき、会場の入口で位置情報が把握できる「ビーコン」という数センチサイズの端末を渡された。主催者によると、リアルタイムの混雑状況を把握する実証テストを行っているという。会場内の混在状況をリアルタイムで把握し発信することで、来場者は出展ブースを効率的に回ることができる▲もっと言うと、来場者の行動履歴がデータ化されると、いつ、どの程度、その企業のブースに立ち寄っていたかが分かる。つまりは出展企業の集客力がデータ化されることになり、今後そのデータが次回の出展の際の交渉に使用されるなんてことも考えられる▲我々の身の回りでは、効率化や利便性を追求するために日々データ化が進んでいる。いち個人の考えなど関係なくその流れは進んでいくが、そこから生じる一得一失には敏感でいたい(T)