ビックケミー・ジャパンは、塗り床材に適応する新規湿潤分散剤として「DISPERBYK-2018/2019」を上市した。昨年春に開催された「ヨーロピアンコーティングショー」で発表し、市場展開を本格化している。

同品の特長は、高pH樹脂に対する適応性。「高pHにおいても経時変化による色分かれや沈降、増粘を起こすことなく、安定した分散効果が得られる」(担当者)と品質向上及び塗料の安定性の高さを訴求する。

塗り床材に対しては、水性2液エポキシをはじめウレタン、アクリルにも適応が可能。「高pH樹脂に適応できる数少ない湿潤分散剤としてアピールしていきたい」と次の環境対応型塗料としてメーカー各社が開発を進める厚膜型水性エポキシの採用に期待する。
「同2018/2019」の使い分けとしては、「2018」が有機・無機顔料、「2019」が無機顔料に適応。「2018」は、ニュートニアン粘性を発動し、高い粘度低減効果と顔料の再凝集を防止する他、長期安定性に寄与するのが特長。

一方「2019」は、粘度低下効果に加え、高い顔料濃度が可能。透明酸化鉄などの分散に対しても高い透明性を発揮する。いずれもVOC、防腐剤フリー。
この他、欧州で規制検討が進むPFASフリー消泡剤として、フッ素変性シリコン同等の性能を確保した変性シリコン系の5製品をラインアップしており、床用塗料向けには「BYK-1810/1816」を推奨している。溶剤・無溶剤型に適応する。