日本ペイントホールディングスの2023年12月期連結業績は、売上収益1兆4,425億7,400万円(10.2%増)、営業利益1,687億4,500万円(50.8%増)、税引前利益1,615億円(54.6%増)、当期利益1,189億9,700万円(49.8%増)となり、連結最終利益は1,184億7,600万円(49.2%増)となった。

売上収益、営業利益は過去最高を更新。製品値上げ、新規連結、為替効果に加え、NIPSEA中国・TUC(汎用)、トルコ・BeteK Boya、日本・米州の自動車用塗料が増収に寄与した。

日本は、売上収益8.3%増の2,015億円、営業利益は261.9%増の192億円。自動車生産台数の回復に伴い、自動車用塗料が伸長した一方で、工業用塗料は製品値上げに対して需要が下回り前期並み。汎用塗料は値上げが寄与した。
その他地域は、NIPSEA:売上収益7,715億円(8.9%増)、営業利益1,104億円(51.8%増)△DuluxGroup:売上収益3,604億円(14.4%増)、営業利益346億円(16.7%増)△米州:売上収益1,092億円(9.7%増)、営業利益71億円(11.5%減)。

会見に出席した若月雄一郎社長は「為替、新規連結効果を除いた既存事業単体でも増収増益を計上した。厳しい環境下だったが、それぞれの販売チャンネルにおいてパートナー会社の力強さを示すことができた。今後も既存事業拡大と積極的なM&Aを両輪とするアセット・アッセンブラーを推し進め、EPS(1株当たり純利益)の積み上げに注力していきたい」と述べた。

次期連結業績予想は、売上収益1兆6,000億円(10.9%増)、営業利益1,840億円(9.0%増)、税引前利益1,740億円(7.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,240億円(4.7%増)を見込む。

内訳は、既存事業で7~7.5%、新規連結影響で3.5~4%の売上収益増を予想。国内事業においては、「今年は値上げが一巡し、営業施策と市況回復で押し上げたい」とコメント。自動車生産台数の横ばいが見込まれる自動車用を5%減と予測した他、汎用5~10%、工業用5%前後の上積みを狙う。