残忍でむごい様子や、程度が度を越して厳しいことを意味する字だそうである。「酷」。残酷、冷酷、苛酷、酷評...たしかに気が滅入りそうな字面が並ぶ。そしてまた1つ、聞くだけでゲンナリしそうな言葉が加わった▲当日の気温が40℃以上になる日を「酷暑日」と呼ぶと、先日気象庁が制定した。既に聞き馴染んではいたけれど、改めて決められると何だかため息が出そうになる▲少し気になって調べてみた。その日の気温が30℃以上になる「真夏日」が定着し始めたのが1967年頃。40年後の2007年に35℃以上の「猛暑日」が制定され、19年後の今年、40℃以上の「酷暑日」が制定された。このペースで行くと、10年を待たずに45℃以上の「〇〇日」が頻発する事態になりそうである▲苛酷なのは暑さばかりではない。「力こそ正義」が蘇ったような世界情勢こそ酷(ひど)い有様である。1人の大統領のふるまいで中東が混乱し、その煽りが業界を直撃。物不足と暴騰の酷(きび)しい事態に見舞われている▲さて、10年後に制定されそうな「〇〇日」を、「獄暑日」と予想してみたがどうだろう。獄につながれたような逃げ場のない暑さのイメージに、「獄」という字に向かいそうな世界情勢の行方も被せてみた。ま、小欄の予想は外れてばかりなので、そこが救いだけど(K)