「セメントを練るときは生クリームの泡立てをイメージして」「錆風塗装はファンデーションやチークのようにスポンジングするのがコツ」など、料理やメイクになぞらえた説明にウンウンと頷く会場の人たち。女性DIYerの瀧本真奈美さんと久米まりさんのトークショーである▲先週、東京・台東区の会場で開かれたターナー色彩主催のイベント「ART&DIY FESTA」にゲストで招かれたお二人。互いに万単位のフォロワーがいる人気ブロガーでもあり、テレビや雑誌も頻繁にとり上げている女性DIYブームの象徴的存在。多くの女性ファンで席が埋まった▲「賃貸住宅の場合の下地処理は?」「刷毛は100均?それとも良い刷毛?」「技術はどのように身につけたの?」「色の選び方と配色のバランスを教えてほしい」など具体的な質問が次々と飛び出す会場の熱気に、女性DIYerの広がりを実感する▲一過性のブームで終わるのではないかと気になっていたDIYの動向だが、女性が主役を担っていることで"生活文化"として定着しそうな気配だ。「自分や家族がハッピーになれる空間にしたい」と、DIYによる部屋のプチリフォームや模様替えが暮らしの中に組み込まれ始めている▲「すわっ市場になる」と、企業のオジサンたちがしゃしゃり出ると萎みそうなのが悩ましいところだ(K)