日本記念日協会によると、3月14日は「ホームインスペクションの日」だそうだ。一般的な住宅1軒のインスペクション(住宅診断)に要する平均時間が3時間14分であることから「日本ホームインスペクターズ協会」という団体が制定した▲建物の劣化状況などを調査するインスペクション。その有無の報告と内容の説明を中古住宅の売買時に義務付ける改正宅建業法が来月1日から施行される。「中古住宅は品質が分からない」という消費者の不安を解消し、売買を促すのが狙いだ▲国は、中古住宅の流通を増大させ、それによる経済効果と住み替えなどによる豊かな住生活の実現を題目に既存住宅の流通促進施策を進めている。今回の宅建業法改正もその一環で、着々と制度が整えられている▲が、制度だけで人は動かないのが世の常。「中古でも買いたくなる魅力」や「中古だけど高く売れる評価」など、売買したくなる理由をいかに明示していけるかがやはりポイント▲住宅の全流通量のうち中古住宅の割合が8割以上を占めるアメリカでは、内外装の美観など居住者によってなされたメンテナンスの分もインスペクターが評価し、値付けがなされるという。だから塗装需要が必然的に生まれる。中古住宅の価値に反映する塗装の在り方を意識したい(K)