ふと思い立って、昨年から「週末バックパック」なるものを始めている。土日を絡めて4日ほどの休みを取り、小ぶりのザック1つでふらりと出掛けるプチ海外旅行。格安航空会社の便で、例えばバンコク往復3万円などかなり安く行けるのではまっている▲昨年はバンコク郊外のメークローン市場と水上マーケットへ、今年はマレーシアのペナン島とクアラルンプールに先日行ってきた。香辛料とドリアンと排気ガスが混ざったような東南アジアの街の匂いになぜか惹かれる。ひたすら街歩きを楽しみ、屋台メシとビールに舌鼓を打つ旅のスタイルに満悦。傍から見れば若いバックパッカー気取りで違和感もあるが、好きだからやめられない▲さて、ペンキの話である。職業柄というわけでもないだろうが、昨年も今年もペンキを塗っている場面を見かけている。街歩きの最中にふと出くわすペンキ塗りの光景。麦わら帽にサンダル履きで、軒裏や鉄柵をのんびりと塗っている姿が街の風景にとても馴染んでいる▲工事現場以外でほぼペンキ塗りを見かけなくなった日本。東南アジアの街角でふと現れた光景が新鮮に映ったのはそのせいかもしれない。ほんの3~4日のプチ旅行で見かけるほど街の日常として広がっているペンキの世界。当たり前の光景が新鮮に映るのが少し寂しい(K)