先日、面白い会合を取材した。「いちばん変態なのは○○さんじゃない?」「いやいや、△△さんの方が変態でしょう!」といった際どい会話が、あちこちのテーブルから聞こえてくる集まり。先週末、京都市内のホテルで開かれた「ジョリパット施工店会」の総会・懇親会の1コマである▲意匠性塗材の代表格「ジョリパット」に関して、メーカーのアイカ工業と施工店が連携して新たな意匠や工法を開発し、"塗り仕上げ"の普及拡大を目指す趣旨の「ジョリパット施工店会」。発足から5年目を迎え、塗装業や左官業など会員数は全国150社に膨らんでいる▲懇親会で飛び交っていた「変態」という呼び名は、ここでは最高の褒め言葉。色や柄、テクスチャーを自在に操り、湿式仕上材ならではの独創的で魅惑的な意匠表現をどこまで極められるか。"技"を追求するマニアックなまでの姿を「変態」と言い表し、同業者が同業者をリスペクトする敬称の意味合いがその言葉には込められている▲プロをも唸らせる湿式仕上げの魅力が市場に響かないはずはないのに、残念ながら外装ではサイディングに、内装ではクロスに押されっぱなし。せっかく「変態」の称号を頂いている人が多い業界なのに、お行儀が良すぎるのかもしれない。もっとヤンチャになって市場に印象づけなければ(K)