幸福感の高い社員は、幸福感が低い社員に比べて創造性は3倍、生産性は31%、売上は37%高く、欠勤率や離職率も低いことが学術的に裏付けられているそうだ。だから社員や従業員が幸せを感じる会社にすることが長期的な企業の成長をもたらすとの「幸福経営学入門」(慶應義塾大学・前野隆司教授)が、今月の勉強会の題材▲建設塗装会社イワサ・アンド・エムズの塗装工事部統括部長・吉岡慎雄氏が主宰している勉強会の「七夕会(しちゆうかい)」。毎月7日の夕方6時半から職人、親方、メーカーや販売店などから数十名が集まり、さまざまなことを学んでいる。コロナ下の今もオンラインで勉強会を続けており、その末席に当方も座らせてもらっている▲働く人が幸せを感じるのは、「自己裁量」や「自己成長」「チームワーク」「リフレッシュ」「他者貢献」など7つの因子があるという。その度合いを測るテストを七夕会の参加者で行ったところ、全国平均よりも幸せ感が高いという結果が出た。塗料・塗装業界、案外捨てたもんじゃないかも▲さて、2021年の世界経済フォーラム年次総会のテーマは「グレート・リセット」だという。利益第一主義から人々の幸福を中心とした経済への転換を論ずる。格差、分断、環境破壊、気候変動、そしてコロナ。転換への警鐘が高鳴っている(K)