この期に及んでもまだ「オンラインでの取材はどうも苦手で...」などとボヤいている自分を反省させられている▲自身の営業スタイルを「これまでの対面からオンラインに切り替えました」とあるメーカーの営業トップ。コロナ下で制約の多い対面営業に未練を残すよりも、「オンラインでやれるところまでやってみよう」と決め、振り切った。自身のキャリアを築いてきたこれまでのやり方(成功体験)を潔く手放し、時代の変化を新たな成長の糧にする。コロナに限らず、仕事で成功を収めるための真理だろう▲別の塗料メーカーでは、「インサイドセールス部門」という新たなセクションを社内に設けた。得意先を回って対面営業を行う従来の「フィールドセールス部門」に対して、リモート会議システムを使ってオンラインで営業活動を行う専門部隊。日に3~4件の訪問がせいぜいのフィールドセールスに対して、「1日で10件はお客様を訪問できる」と効用を見出している。7月以降、前年比130%の売上アップをコロナ禍の中で達成、早くも成果につなげている▲考えてみれば、こうした貴重な話も当方が苦手とボヤいているオンラインで聞くことができたのだから世話はない。コロナ下の環境変化にたくましく立ち向かっている業界企業の姿にカツを入れられている(K)