少し前にベトナムにいる知り合いの販売店の方とリモートで話す機会があった。ベトナムのホーチミン市では新型コロナの影響でロックダウン中であり、基本的には外出はできない。それでも製造業のサプライチェーンを担う工場を止めるわけにはいかないので、従業員が工場に泊まり込む"工場隔離"を行うことで操業が許可されているという▲2017年に工場視察でベトナムを訪れたときのことを思い出した。当方は個人旅行で20年ほど前にベトナムに滞在したとこがあったが、その当時と比べて2017年のホーチミン市内は一変していた。高層ビルがいくつも建ち、道路は整備され経済発展を肌で感じ大きな驚きを覚えた▲それから4年が経った今のベトナムは"ポジション"に変化がうかがえる。経済成長に伴い労働賃金は上昇が続き、原材料調達を隣国に頼らざるを得ない現状など複数の要因から"安く作れる"優位性が薄れつつあるようだ。知り合いのその方は「塗料や塗装においても独自性や差別化が必要になってくる」と現地のムードを話していた▲それにしてもリモートツールの普及により、海外であっても、いつでも気軽につながることが可能になった今は大きな可能性を感じる。情報収集が容易になったからこそ、その活用に知恵を絞る必要もある(T)