「最近始めたLINE受注が好評」と建築用塗料の販売店。コロナ下のデジタル化の気運に押され、顧客にLINEでの受注サービスを始めた。塗装店など発注側はスマホに商品名を入力する必要があり、「面倒がられるかも」と不安もあったが、予想を超えて好評だという▲「24時間365日いつでも発注できる利便性」「文字情報で残り、言った言わないのストレスから解放」「現場の地図情報を貼れば配達もスムーズ」「下地の状態を画像や映像で確認でき、材料の選択に有効」など双方のメリットをいくつも挙げる。「スマホの便利な機能に慣れると、電話を掛ける方が却って面倒に思う人も多いのでは」と、LINE受注がハマった背景を予想する▲こうしたスマホスタイルが更に広がりそうだ。塗料販売業向けシステムベンダー大手のニューマネジメントシステムが、「得意先Web受注サービス」をリリースする。塗装会社などの顧客がスマホやタブレットで発注できるようにし、送られてきた受注データがそのまま自社(塗料販売店)の基幹システムに連動する新サービス。発注側の利便性の向上と塗料販売店の受注業務の効率化を推進するのが狙いだ▲デジタル技術で塗料販売のビジネスがスマートになるにつれ、顧客のハートに響くアナログの価値もまた高まる。バランス感覚を鍛えねば(K)