「どうにかならないか」とちょっと困っていた問題がある。画面に映る自分の顔である。オンラインの取材や会議のたびに、ゲンナリする画面の中の顔。元の造りの悪さを差し引いても、ふだん鏡で見ている表情より明らかに精気がないのだ▲その原因が分かった。週末に「オンラインコミュニケーションの基礎知識」なるオンラインセミナーを受ける機会があって、そこで教えてもらった。精気のない表情に映る原因は視線だそうだ▲ノートパソコンの場合、机の上の端末を見下ろす角度になるし、画面の相手に視線がいくと、その上のカメラにも伏し目がちに映る。下から煽られて目の下の隈は余計に濃く見えるし、伏し目がちの目は力が宿らず、どうしても精気のない表情に映ってしまう▲パソコンの下に台を置くなどして、目線の高さをカメラに合わせ、話すときも聞くときも、画面ではなくカメラを見て会話をする。相槌は大きく、顔の表情は豊かに、「少し大げさくらいが、ちょうどいい」と対策を教えてくれた▲で、週明けの社内のオンライン会議でさっそく試してみた。セミナーで聞いたことを説明し、「意識してカメラを見ている」と伝えると、失笑が漏れるのある。忘れていた。精気を云々言う前に、精彩に欠けた顔であることを。オンラインは難しい(K)