我先にとドラッグストアに押し寄せた"マスク狂騒曲"、8,200万枚も余ってしまった"アベノマスク"、飲食店で着けたり外したり、奇妙な光景が広がった"マスク会食"などなど、マスクをめぐる話題に事欠かなかったこの2年。そういえば、マスクの着け方で沸いた"鼻出しマスク"なんてのもあったなぁと、なんだか懐かしくさえある▲そのマスク生活もいよいよ終わりに向かうのだろうか。政府や医師会など、「マスクを外しましょう!」の声も次第に大きくなってきた。が、ウイルスを含んだ空気も怖いけれど、ひとりマスクを外したときの周りの"空気"も同じように怖いのが日本人の気質。"脱マスク生活"にはもう少し時間が掛かりそうだ▲ところで、マスク(mask)という単語には、「~を隠す」という意味もあるそう。例えば、「クルマの電動化で、これまでエンジン音でマスクされていたタイヤのロードノイズが新たな騒音として浮上する」といったような使い方。同じように、「コロナ禍の補助金でマスクされていたゾンビ企業の破綻も増えそう」とも使えそうだから、ビジネスでは警戒も強まる▲さて、文字通りマスクでマスクしていた顔の下半分を曝け出すのに抵抗があり、脱マスクには微妙な小欄。この2年で進行したシワやタルミが、あまりに残酷で(K)