映画などでときどき見かける海外の学校の様子。ライトグリーンやレモン色などでペイントされた教室の鮮やかな壁が印象的で、雰囲気も明るい。塗装が日常的だからメンテナンスも行き届いていそうで、子供たちの学びの場への思いを感じる▲翻って日本の学校。教室の壁は同じ塗装仕上げなのに、あまり良い印象がない。白やベージュの地味な色合いもさることながら、メンテナンスに違いがあるのだろう。ひび割れや汚れ、掲示物のテープ跡が残されたままの"みすぼらしい壁"が、子供たちの学び舎の印象だ▲県や市など厳しい予算の中、「学校の修繕費用は安全に係る箇所が優先で、壁の塗り替えに回す予算がない」というのが管理者側の事情。そもそも行政の担当者もその環境で育ってきたわけだからそこに疑問が湧かない。かくして"みすぼらしい壁"のループは続く▲が、上の記事のように「壁をきれいにしたい」という要望はやはり強かったのだ。整った環境の中で子供たちを学ばせたいという教職員や保護者の思い、なんとか応えたい▲1つの案で浮かぶのは生徒によるペイントメンテナンス。高校生ともなれば家庭科に組み込み、生活技術を養う教育にも成り得るし、学びの環境がグンと良くなる。「ペイント文化」の創出にもつながりそうな、そんな提案も一考(K)