「青春ってすごく密」という印象的な優勝監督のインタビューで幕を閉じた夏の甲子園。仙台育英高校が大会を制したが、その大きな勝因として投手力があると聞く。球速が140キロを超える投手を5人も揃えることで、夏場の連戦を勝ち上がった▲エース1人が全試合を投げぬくことが根本にあった頃とは戦略が大きく変化している。今までのやり方では甲子園で勝ち上がれなくなっているのだろう。球数制限など時代の変化に合わせたチームマネジメントが求められている▲「これまでと同じやり方では変化に対応していけない」―人材育成について、愛知県の筒井工業の前島靖浩社長の言葉だ。かつて離職率が高く人手不足で疲弊していた同社であったが、直近5年は新卒で22名の採用実績があり、そのうち20名の若手が今もバリバリ働く▲風土改革を成功させた前島社長は「これからのマネージメントではコーチングが必須」と言い切る。コーチングを学び、今は社長業の傍ら講師としてコミュニケーションスキルのセミナーに登壇する。時代変化を捉え、マネージメントをアカデミックに学ぶことで成長する姿があった▲ところで、自分が高校を卒業した後も甲子園球児を"お兄さん"感覚で見ていたが、今では監督でさえも年下の時代になってしまったことに驚く(T)