買い手の付かない築古の空き家を購入し、ペイントで再生する試みが始まった。本欄でも度々登場してもらっている大阪市の塗料販売店・タカラ塗料(大野一馬社長)の新たなプロジェクトだ▲築39年、2階建て20坪ほどの戸建て住宅を750万円で購入。同社の従業員がDIYで古家をリノベーションし、賃貸住宅として蘇らせる試み。相場の家賃で貸し出せれば10%近い利回りが期待できるという▲ポイントはリノベーションの中身だ。砂壁や綿壁、古めかしいデザインのクロスやタイルなど"昭和感"満載の室内の壁は、すべてペイントで塗り替える。しかも白やベージュなどの無難な色合いはご法度。色そのものの迫力や色の組み合わせの妙味でどれだけ魅力的な物件に仕立てるかが勝負、まさにペイントが鍵を握っている▲センスの要る色選びもハードな塗装作業も、女性を中心とした同社のスタッフがすべてこなす。B to Cの塗料販売が主体で、一般消費者からの質問が多い同社にとって今回の現場での経験は絶好の勉強の場にもなる▲ペイントならではの表現力で古家を魅力的な物件に仕立てて空き家問題に貢献、賃貸住宅に転用して経済価値も生み出そうという今回のプジェクト。ペイントの新たな可能性を拓く挑戦にどんな展開が待っているのか、継続取材決定!(K)