2007.06.17@東京国際フォーラム・ホールA

いやー、素晴らしかった。ただただ感動した。歌神と呼ばれているだけあって超人的な声の美しさと声量で、バラード、ポップス、ロック、ミュージカルなどさらりとこなし、会場中を魅了。激しいダンスをしながら歌っているのに全く乱れることなく、息もあがっていなかった。CDで聴くよりもはるかに素晴らしかった。

ビックリしたのがMC。ほぼ日本語で、丸暗記だから質問はナシねと最初に断りつつ、間違えたり詰まったりしながらも一生懸命話していた。大ベテランの彼がたった1日の日本公演のためにここまでしてくれるなんて…。素晴らしいサービス精神。あとで聞いたのだが、前々日に大陸で4時間のコンサートをやって移動日を挟んでの日本公演だったらしい。それであのパフォーマンス!ひえぇ。

22年の歌手生活を振り返るパートでは、2人の娘のために作った歌、奥さんのために作った歌をエピソードを交えつつ披露。その後2003年のレスリー・チャン、アニタ・ムイの死について触れ、彼らのために作った歌を歌った。香港映画ファンである私はもちろん号泣。「つらいことを乗り越えればいいことがあります。だから努力し続けることが大事」という言葉が沁みた。

今までアジアの明星ではジェイ、リーホン、五月天のライブを見てどれも素晴らしかったけど、やはり22年間アジアのトップスターとして君臨し続けるプロ魂・貫禄には到底かなわない。徹底的にファンを楽しませる演出、自然と滲み出る温かい人柄も22年の歌手生活・46年の人生があるからだろう。極上の3時間を歌神からもらった。この先つらいことがあっても、このコンサートの思い出が支えになってくれる気がする。