うーん、面白いんだけどなんとも言えない味わいの映画だった。ある事情で柔道から離れていた主人公がさまざまな人たちと出会うことでまた柔道を極めるという話(ざっくりな説明で申し訳ない)。これだけ書くとスポコン青春映画っぽいけど、ちょっと違う。ベースは青春映画だけど、それにいろいろなものが乗っかっているので最初は違和感があった。その違和感の元は主人公。とにかく奇妙な行動ばかりとっていて、その理由が途中まで全く分からない。?と思いつつ観ているとだんだん分かってきて、最後にじわっと感動する。間にちょこちょこ入る大爆笑シーンもかなりいい効果を出している。しかしジョニー・トー監督ってつかみどころがないなぁ。
主演のルイス・クーはそんなに好きじゃなかったけど、この映画を観て好きになった。その脇を固めるアーロン・クォック同様かなり濃い顔だけど、それがまた男臭さ倍増でよかった。先週の『ディバージェンス』も香港らしい映画だけど、これはまた違う角度からの香港らしさだなぁ。

残念ながら6月2日で上映は終了。でもこれから『恋するブラジャー大作戦(仮)』『ドラゴン・プロジェクト』『エンター・ザ・フェニックス』など香港映画が続々公開されるので、毎週映画館に行くことになりそう…。ワクワク。