東京塗料商業組合・青年部会(東塗商青年部会、海老名創会長=写真)は7月24日、日本ペイント東京事業所において新入社員研修会を開催した。組合社店24社から50名の新入社員が集まり、塗料・塗装に関連する幅広い知識を学んだ。
東塗商青年部会が新入社員研修会を開いたのは昨年に続き2回目。今回は、青年部会所属社店のみならず東塗商の全社店に対象を広げたことから、前回の倍以上の50名の応募があった。
研修会の冒頭であいさつに立った海老名創会長は、「皆さん新入社員ということで、まずは塗料業界に来ていただいたことに御礼申し上げます。この研修会の目的ですが、他業界、例えばキーエンスさんや電通さん、ファーストリテイリングさんなど不景気な中にあっても活気のある企業を見ていると、そこで働いている人たちが自分たちの業界や仕事のことをしっかり勉強してレベルの高い活動を行っている、その結果としての好業績や業界の繁栄ではないかと思っています。塗料業界も厳しい市況ではありますが、だからこそ皆さんにしっかり学んでいただき、この業界を盛り上げていただきたい。また、この機会に同業他社の人たちとコミュニケーションを深めていただき、今後の糧にしていただければ」と開催の思いについて語った。
研修会はまず、5~6人のチームに分かれてグループワークからスタート。この業界に入る前と後の印象の違いや、仕事で苦労していること、手応えを感じ始めたことなどを話し合いながらアイスブレーク。会場全体のムードを和らげて研修に臨んだ。
研修のプログラムは、会場でもある日本ペイントの歴史や業容のプレゼンを通じて業界の成り立ちを俯瞰し、そこから塗料の各論へと落とし込む流れ。日本ペイントの社員が講師になり、「塗料・塗装の基礎知識」「建築塗料のトラブル事例と対応策について」「当社塗料の国内自動車メーカーの導入事例について」「工業用塗料の塗装仕様、塗料導入までの流れ、性能評価について」と、建築、自動車、工業用と幅広い分野の塗料知識を学んだ。
自社からも複数の社員を参加させ、会場の様子を見守っていた組合社店の経営者は、「個々の塗料販売店では、こうして体系的に塗料を学ぶ機会を持てないのが実情だと思う。また、同じ業界の似たような立場の人たちを知ることで刺激になると思うし、モチベーションも上がると思う。こうした研修会をぜひ続けてほしい」と期待を寄せていた。