日本塗装工業会神奈川県支部と神奈川昭和会共催によるボランティア塗装が7月9日、横浜市保土ヶ谷区の社会福祉法人幼年保護会・横浜家庭学園で行われた。両団体所属の塗装会社を始め、塗料販売店や塗料メーカーなどの協賛企業を合わせ39社64名が駆けつけ、子供たちが暮らす空間を塗装できれいにした。
日塗装神奈川県支部と神奈川昭和会は、福祉施設などを無償で塗装するボランティア活動を昭和54年から継続しており、今回で48回目。平成19年には神奈川県知事表彰を受賞している。今回も神奈川県社会福祉協議会を通じて横浜家庭学園でのボランティア塗装が実施されることになった。
同学園は小学生から高校生までの女児・生徒10数人が暮らす自立支援施設。平成30年にも1度ボランティア塗装を実施しており、今回は子供たちが暮らす居住棟の廊下や階段室など共用部の壁や天井を塗装。また、汚れが目立っていたプールの壁やグラウンドの擁壁にも高圧洗浄を行い、美観を回復させた。
同学園を管理する幼年保護会の向山一樹事務長は、「設備の故障など緊急性の高い箇所に予算が振り向けられ、壁の塗装にまで手が回らないのが実情。子供たちが暮らす空間の汚れや塗装の剥がれが気になっていましたが、今回プロの職人さんに塗装をしてもらい、きれいな空間に蘇りました」と感謝の言葉を口にしていた。
日塗装神奈川県支部の大石猪一郎副支部長は、「このボランティア塗装は昭和54年から絶えることなく続いている直接的な社会貢献活動。参加してくれている職人さんたちも意気に感じてくれていると思う」と話し、神奈川昭和会の高野一哉会長は、「こうした施設では、財政的な理由で塗装メンテナンスが後回しになることも多いと聞いています。私たちの仕事がお役に立てるのであれば、要望がある限り続けていきたい」とボランティア活動の意義を語っていた。