関西ペイントは、自動車補修用オール水性有機則フリーシステム「レタンWBエコ EVシステム」の最新バージョン「4.0」(EVシステム4.0)を開発し、6月16日から販売を開始した。
自動車補修の鈑金塗装現場では、作業者の健康や安全への配慮、環境負荷の低減、法規制への対応が一層重要視されている。同時に現場では、作業の効率化や省力化へのニーズも根強い。
こうした課題に応えるため関西ペイントでは、2018年からオール水性有機則フリーシステム「レタンWBエコ EVシステム」の展開を進めてきた。
EVシステムはベースコートに加えて、プラサフやクリヤーをオール水性化した。更に耐スリ傷性クリヤーや艶消し仕様の追加により、補修範囲が拡大した。プラサフ、ベースコート、クリヤーのすべての製品において有機則対象となる有機溶剤(54種)の含有が5%以下を達成している。
このほどEVシステムの法規制対応強化を図った。最新バージョンのEVシステム4.0では、クリヤーのラインアップを追加するとともに、プラサフの仕様追加により作業幅の拡大も行った。
クリヤーとしては、従来品「レタンWBエコ EV EQクリヤー」(速乾、艶消し仕様)、「レタンWBエコ EV ダイヤモンドクリヤー」(耐擦り傷性)に加えて、新製品「レタンWBエコ EV STクリヤー」を開発、良好な艶と肌コントロールが容易なクリヤーとなっており、オールシーズンで安定した仕上がりを実現する。
一方、プラサフはリニューアル品「レタンWBエコ EV EQプラサフ2」を開発。速乾性を持ち、なじみやすく高仕上がりの設計で、厚付け適性への改良などで更に幅広い作業が可能になる。
関西ペイントは「2023年、2024年施行の改正労働安全衛生規則に対して改善を実施しました。これにより、作業者の安全性が向上しました。コンプライアンス違反の防止に加え、法令対応業務の工数削減や、設備・備品のコスト削減メリットもあり、ユーザーの課題解決に貢献します」と説明。EVシステム4.0により新たな化学物質規制への対応強化と作業者の安全性向上を提案する。