日本ペイントは、戸建住宅の改修市場へ向けた無機系塗料の本命として、1液水性形の「グランセラトップ1液水性」を発売した。2024年6月から展開を始めた建築用無機系塗料ブランド「グランセラシリーズ」の第2弾で、外壁塗り替えで主流の1液水性タイプの投入により、同シリーズを市場のボリュームゾーンに押し上げたい考えだ。戸建住宅の改修市場を無機系塗料へ誘導し、高付加価値化を図る。
新発売の「グランセラトップ1液水性」は、フッ素樹脂塗料を超える高耐候性のハイグレード外壁用塗料。1液水性タイプで臭気が少なく、ポットライフがないため取り扱いやすい超高耐候超低汚染無機系塗料。モルタル面やコンクリート面、窯業サイディング、金属面など幅広い素材に適用できる。
長期優良住宅の増加など戸建住宅の改修市場ではより長い塗り替え周期が求められるとともに、高価なフッ素樹脂塗料に変わる塗装仕様を求めるニーズがある。こうした声を受け、塗料メーカー各社は有機無機ハイブリッドの無機系塗料の投入を活発化。現在市場で主流のシリコン系塗料と、高額なフッ素樹脂塗料との間に新たな価格帯のゾーンを形成し、高付加価値塗料の普及につなげたいのが各社の狙いだ。
同社も今年6月に2液弱溶剤タイプの「グランセラトップ2液ファイン」を発売し、無機系塗料ブランド・グランセラシリーズの展開をスタート。その第2弾として「グランセラトップ1液水性」を投入した。
得意のラジカル制御技術にセラミックハイブリッド技術を融合することで、フッ素樹脂塗料を超える優れた耐候性を促進試験で実証。また、高いレベリング性によりツヤ感に優れているのが特徴で、塗り替えの価値の訴求に秀でている。つや有り・7分・5分・3分・つや消しと幅広い対応が可能。
加えて、塗膜表面の親水性機能により汚れを流れ落とし美観を維持。従来オプションであった強力防藻・防かび機能を標準で搭載し、建物の美観と清潔な環境を守る。塗膜の膨れや剥離を抑制する透湿性を備える他、弾性仕様なのも外壁塗り替えで重宝するところだ。弾性タイプの主材(下塗り)と組み合わせることで外壁のひび割れに追従でき、各種弾性塗料の塗り替えに適応できる。
商品体系・荷姿は、容量:15kg・4kg、色相:各色、荷姿:意匠缶(15kg)、生地缶(4kg)※色相・つやにより生地缶の場合もある。
なお、グランセラシリーズは現在、外壁用上塗り塗料として「グランセラトップ1液水性」「同2液ファイン」の他、パーフェクトシリーズから移行した外壁用の「同2液水性」、屋根用塗料の「グランセラベスト2液ファイン」「同2液ファイン遮熱」をラインアップ。住宅塗り替え向けの無機系塗料が拡充している。
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