モーターファンの熱い祭典 26万人が来場

世界最大級のカスタムカーの展示会「東京オートサロン2025」が1月10日から12日の3日間、幕張メッセで開催された。メッセ会場全館を使って行われたイベントに、3日間で昨年より3万人多い26万人もの人が来場、モーターファンの熱気に包まれた。

 


前身の「東京エキサイティングカーショー」として1983年にスタートした東京オートサロンは、カスタムカーの祭典として発展してきた。「見た目のカッコよさ」「個性の表現」「乗り心地アップ」などクルマをカスタマイズする魅力や面白さを発信。多くのモーターファンに支えられ、カスタムカー文化を広めてきた。

近年は、カスタムショップだけでなく自動車メーカー各社も出展。オートサロンに合わせて新車やコンセプトカーの発表を行うなどショーの存在感が更に高まっている。

カーメーカー各社が会場でプレスカンファレンスを行う中、注目を集めていたのが中国のEVメーカー・BYDだ。多くの報道陣や来場者が同社のブースに詰めかけた。

カンファレンスではBYDオートジャパンの東福寺厚樹社長が登壇し、プレゼンを行った。「昨年の世界での販売台数は前年比141.3%の427万台と400万台の大台を超えました。また、日本でも同じく153.7%の2,223台と大きく伸ばしています」と報告。加えて、「昨年は、日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーに選ばれたのも大きなニュースです。コスパだけでなく、BYDのクルマはカッコいいとの評価が得られたことも大きな自信になりました」とし、10ベストカーを受賞した「BYD SEAL」の記念限定車を会場で披露した他、今春発売予定の新型車「BYD SEALION」を参考出品し、電気自動車最有力メーカーとしての実力をアピールした。

その隣のブースに出展していたのは、車載コックピットシステムや先進運転支援システムなどの開発を手掛けるパナソニックオートモーティブシステムズだ。今回のショーでは、「スマートステアリングソリューション」と命名した未来のクルマのコックピットシステムを参考出展した。

運転席にメーター類は一切なく、フロントガラスの下部に映し出される「遠視点ディスプレイ」にスピードや燃料などの必要な情報を呼び出す仕組み。信号待ちなどのときに楽しめるちょっとしたゲームや、ドライバーと同乗者がパーソナルで楽しめる音楽システム、危険伝達・安全機能の高度化など未来のクルマのコックピットを提案していた。

ユニークな展示で注目が集まっていたのは、いすゞのカスタマイズパーツを開発するいすゞA&Sのブースだ。普通免許で運転でき、誰でも乗れるトラックとして人気の「ELFmio(エルフミオ)」をベースに、積極的にトラックを楽しむカスタム仕様を提案した。

ダークカーキメタリックの平ボディの「クロス・コンセプト」は、遊び心満載の大人の秘密基地のようなクルマ。特別に架装したスチール製荷台に電動バイクを積み込んだり、キャンプギアを置いたりと、働くクルマの無骨さは全く感じない。遊びとトラックを結び付けた提案が新鮮に映っていた。

この展示会の常連、自動車大学校のブースで目を引いたのは「スバル360」のレストアカーだ。

吉井自動社工業から寄贈された車両をベースに、自動車整備科の学生たちが学んだ技術を生かしきれいにリフレッシュ。自動車としてもう一度活躍できるようにし、『令和の時代に、昭和の時代の自動車を元気に走らせたい』『現存するスバル360の中で日本一の状態に仕上げたい』との思いで仕上げた。担当した学生たちは、「最終的には車検を取得し、3年間過ごした仲間たちとこの車で卒業旅行にでかける予定です」と目を輝かせていた。



東京オートサロン2025.JPEG
東京オートサロン2025.JPEG
BYD SEAL特別限定車とプレゼンする東福寺社長.JPEG
BYD SEAL特別限定車とプレゼンする東福寺社長.JPEG
新型車のBYD SEALION.JPEG
新型車のBYD SEALION.JPEG
未来のクルマのコックピットを展示.JPEG
未来のクルマのコックピットを展示.JPEG
働くクルマを遊び心満載に.JPEG
働くクルマを遊び心満載に.JPEG
エルフミオベースのキャンピングカー.JPEG
エルフミオベースのキャンピングカー.JPEG
令和の時代に昭和の時代のクルマ復活.JPEG
令和の時代に昭和の時代のクルマ復活.JPEG

HOME工業用 / 自動車モーターファンの熱い祭典 26万人が来場

ページの先頭へもどる