工業塗装会社のトップ工業(本社・埼玉県川越市、社長・髙橋正氏)は塗膜剥離事業の展開を強化していく方針だ。本社・川越工場と美里工場の2拠点に塗装治具剥離装置を設置し、装置台数も増やし剥離受注活動に注力。先般、大手ユーザーから剥離受注するなど事業拡大に向けて勢いが出ている。
トップ工業は金属塗装・樹脂塗装・電着塗装といった塗装事業を行う中で、新たな成長の柱として取り組むのが塗膜剥離事業だ。従来、同社では塗装治具の剥離は内製していたが、市場では剥離業者の減少から納期遅れなど課題も見られていた。そこで塗膜剥離を事業化し外部からの請負を始めた。
同社の剥離手法は熱処理式剥離を採用している。溶剤塗装、粉体塗装、電着塗装で使用される治具やハンガーの塗膜剥離を行う。剥離事業者の減少傾向を考えると、塗膜剥離需要は増えていく想定ができ、塗膜剥離事業を新たな柱に成長させたい考えだ。
塗装工場にとって、治具やハンガーの塗膜剥離の確実性を高めることは、生産性向上や不良削減にも寄与するため重要となる。事業拡大に向けて営業活動にも注力しており、製造業関連の展示会に積極的に出展しPRを推し進めている。