「春の塗装シーズン突入!」を感じさせる建築塗装関連のフェアが開催された。大塚刷毛製造は3月22・23の両日、東京・池袋のサンシャインシティ展示ホールで「東京マルテーフェア2025 inサンシャインシティ」を開催した。塗装用具やツール、機器、副資材などのメーカーやサプライヤー、塗料メーカーなど約100社が出展し、建築塗装や防水に関連する製商品が一堂に会した。建築塗装会社や塗料販売店などから3,000名が来場、盛況な展示即売会となった。

東京エリアにおけるマルテーフェアは、2018年まで練馬区・としまえんのイベントホールで開催していたが、コロナ禍による開催中止と、としまえんの閉園が重なりしばらく中断。昨年の3月に、池袋のサンシャインシティに場所を移して6年ぶりに開催し、今年も引き続き同会場での開催となった。東京での開催とあって神奈川、埼玉、千葉など首都圏はもちろん、地方からもユーザーが来場、賑わいを見せた。

今回も塗装用具や機器、周辺ツール、副資材、塗料メーカーなどが多数出展。養生テープやマスカーなどの消耗品、特売品コーナーで刷毛やローラーなどをまとめ買いする光景が多く見られた。

さいたま市から駆けつけたという塗装店の経営者は、「工事のスピードや仕上がりの質に影響するので、我々施工店にとって道具はとても大切。マルテーフェアは毎回来ているし、東京での開催は規模も大きく見応えがある。便利な道具を見つけたいし、新しい材料の情報もたくさん仕入れていきたい」と、来場者の思いを代弁、精力的に会場を回っていた。

大塚刷毛製造は今回のフェアで全国販売に乗り出したオリジナル刷毛の「天晴(あっぱれ)」と、ローラーの新製品「スクリュー」を出品した。

「天晴」は、腰の強さに定評がある銅巻刷毛。腰があって毛先のまとまりが良いのでダメ込みに最適で、隅切りと目地刷毛の両方の使いこなしができる。高耐候塗料のような粘度の高い塗料も塗り伸ばしが容易だ。これまで地域限定で展開していたが、ユーザーの評判がいいことから全国展開に乗り出した。今回のフェアでも多数購入され、「売約済」の赤い札がブースに何枚も貼られていた。

一方、新製品のローラー「スクリュー」は、毛が開きやすく吐き出しが良好で、立毛性に優れているため凹凸面にも入り込みやすいローラー。軽いタッチでしっかり塗れる製品特性をアピールしていた。

マルテーフェアでお馴染みの試し塗りコーナーで、多くの来場者が関心を示していたのが、今年2月に発売した「海綿風ローラー」の試し塗りだ。デザイン塗装で多用される天然の海綿を模した人工ローラーで、ランダムな柄やテクスチャーをつけるのが得意なツール。都内の塗装店に勤めているという男性は、「打ち放しコンクリートの再現塗装の仕事を多く手掛けており、現場で重宝しそう」と試し塗りの感想をコメント。早速買い求めていた。

海綿風ローラーに隣接して展示していた「ワイドローラーシリーズ」も来場者へのインパクトは抜群。18インチを擁するワイドな幅のローラーに、訪れた人は驚きの表情を見せていた。大塚刷毛の担当者は、「内装の施工で多く使われている9インチのローラーの倍の幅があり、施工スピードが大幅に速くなります」と説明。「重くならないの?」との来場者の質問に、「ハンドルで両サイドから支持しているので、安定している分余計な力を入れずに済み、思ったよりも軽く感じると思います。既に愛用してくださるユーザー様もおり、良い評価をいただいています」と説明、来場者の関心を誘っていた。
 「これまで使っていた腰袋に比べて、塗装作業で圧倒的に使いやすい」と、塗装職人の間でヒットしているオリジナル商品「(T)強靭塗装用腰袋」のコーナーも多くの人が立ち寄ったスポットだ。厚い帆布生地を使った型崩れのしない頑丈な腰袋。塗装作業で使う道具の収納と使いやすさを格段に高めたことでヒットした。タッチアップやシーリングなど少ない道具で行う作業向けに発売したシリーズ品の「同ハーフ」に加え、養生作業向けに試作を重ねている「養生バッグ(仮)」も参考出品。「来場されたお客様の意見をお聞きして改良を重ね、今年中には発売したい」(担当者)と拡充する予定だ。
 また、腰袋に関しては、白の他にピンク、水色、グレー、紫などの色を揃えた「COLORS腰袋」を出品。塗装会社に勤めているという女性は、「可愛い色合いの腰袋を付けると気分も上がりそう。現場の作業だけでなく、アウトドアなどプライベートで使っても映えると思う」と声を弾ませ、手に取っていた。