新宮商行(本社・北海道小樽市)が国内展開している屋外用水性木材保護塗料「オリンピックマキシマム」の出荷体制が増強された。同社はこのほど、神奈川県厚木市に調色センターを配備し、懸案だった本州での出荷体制が整った。北米大陸で最も売れている木材保護塗料の国内販売に勢いが増しそうだ。

「オリンピックマキシマム」は世界最大手の塗料メーカー・PPG社の屋外水性木材保護塗料。アメリカやカナダなどペイントの一大消費地の北米大陸で最も売れている木材保護塗料だ。 

水性でありながら油性にも勝る耐候性を誇る塗料で、通常の木材保護塗料の塗り替え周期が2~3年なのに対し、半透明タイプで6年、塗りつぶしタイプで10年を提示、油性をしのぐ耐候性を発揮する。防水性、耐カビ性、擦り傷防止性にも優れ、屋外の木部をしっかり保護する。

最大の特徴は、カラーバリエーションの豊富さだ。塗りつぶし(半造膜タイプ)142色、半透明(含浸タイプ)50色+クリヤーの全193色をラインアップ。パステルからビビッドな色域まで揃え、20~30の常備色が通常の他の木材保護塗料に比べ、圧倒的な色数の多さを誇る。このため、外装木部にデザイン性を要する場合に多用され、テーマパークなどでの採用を始め商業建築、レジャー施設、公共施設から住宅まで広がり、販売量が伸びている。

国内では新宮商行が総代理店として販売。これまで本社のある北海道に調色拠点を置いて出荷を行っていたが、販売量の増加に伴い新たな調色・出荷拠点が必要になっていた。「このほど、調色設備の導入をPPG社が全面支援することになり、神奈川県厚木市に調色・出荷拠点を設けることになりました」(担当者)と経緯を説明、懸案だった課題をクリアした。

同品は、新宮商行の本社がある北海道でのヒットを皮切りに、首都圏など本州各地でも右肩上がりの販売増を続けている。今回の神奈川県での調色・出荷拠点の配備で、旺盛な需要に応えていきたい考えだ。