インバウンドの需要回復や話題の大型テーマパーク「ジャングリア」の開業を控え、建設ラッシュに沸く沖縄。新設に加え、既存の建物の改修も含め活況な様相を呈している。そんな沖縄の建設市場で注目されている建築仕上材がある。「琉球石灰岩色」を再現したエスケー化研のシート建材だ。郷土が誇る銘石・琉球石灰岩への根強い人気を背景に、同シート建材の採用が増えている。
琉球石灰岩は、サンゴや貝殻などが堆積してつくられた多孔質の石灰岩。沖縄県を中心に分布し、石垣や石畳、建物の壁面などに広く利用されており、象牙色の柔らかい色合いと気孔の多い独特の質感が人気だ。
ただ近年、資材や人件費など建設コストの高騰で採用しづらくなっているのは、琉球石灰岩も例外ではない。そこで注目されているのが、エスケー化研のトラバーチン調シート建材シリーズの中の「琉球石灰岩色」だ。本石に比べて加工や施工が容易でコストを抑えられる上、琉球石灰岩をリアルに再現した色と質感を設計者やデザイナーが支持。曲面や円柱にも施工できるシート建材ならではの自在性も評価が高い。
「色調や気孔の分布具合など"琉球石灰岩らしさ"を技術部にアドバイスさせていただきました」(沖縄営業所・石原圭介所長)と、開発に当たっては同社の沖縄営業所も協力。「ホテルや商業施設、庁舎などさまざまな建物でご採用いただいています。琉球石灰岩らしさをご評価いただき、ファサードやエントランスなどメインどころの採用が多い」と石原所長。本石の代替としてだけでなく、意匠性シート建材としての引きの強さに自信を深めている様子だ。
同社は、軽量シート建材「グラニテイラートラバーチンシリーズ」の中に、琉球石灰岩色と札幌軟石色と大谷石色を「にほんの銘石」として設定。建築内外装仕上で人気が高まっている。
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