日経メッセ「街づくり・店づくり総合展」が3月4~7日の4日間、東京ビッグサイトで開催された。このうち、店舗総合見本市の「JAPAN SHOP」及び建築総合展の「建築・建材展」には塗料・塗装関連の企業も毎回出展。新製品や注力事業のPRに努めていた。
意匠性+環境フレンドリーな仕上材
エスケー化研
店舗総合見本市のJAPAN SHOPに毎回出展しているエスケー化研。店舗や商業施設の内外装を彩る塗材やシート建材を出展、意匠性のインパクトが光った。施工方法によって多彩な表情を演出する装飾仕上塗材「サンドエレガンテモア」は、意匠性の魅力に加えて廃ガラスやホタテ貝殻などのリサイクル骨材を使用したサステナブルな側面も兼備し、環境フレンドリーな材料としても注目。また、建築仕上塗材の新製品として「エスケーバイオマス無機GR」もパネル出展。バイオマス原料使用によりCO2を約13%削減できるなど、意匠性と環境配慮を前面に小間展開を行った。
ジョリパット、半世紀の歴史たどる
アイカ工業
JAPAN SHOPの常連・アイカ工業は、国内販売を開始して50年目を迎えた意匠性内外装仕上塗材「ジョリパット」の50周年アニバーサリーを展開した。1975年にフランスのセ・ジェコール社から輸入して販売を開始したジョリパット。ヨーロッパの優れたデザイン性や物性を持つ塗壁材を国内に投入して市場を拓き、意匠性仕上塗材の代名詞的な存在となった。ブースでは、1975年の導入当時の「ゆず肌」から「校倉」「ITALIART」「爽土」「モルタルアート」「ストーンアート」などその時々に流行した個性的なテクスチャーをパネル展示、装飾仕上塗材のパイオニアの存在感を演出した。
装飾塗材の本場イタリアの注目株
SPIVER Japan
JAPAN SHOPのエリアで異彩を放っていたのが、イタリアの代表的な装飾塗材メーカー・SPIVER社の日本総代理店・SPIVER Japanのブースだ。世界60カ国以上に代理店網を持ち、世界中の著名な建築物の内外装を彩っている伊・SPIVER社の装飾塗材。「表せない意匠はない」というほどバリエーションに富んだ製品群は、装飾塗材の本場イタリアでも一目置かれている存在。昨年から本格的に活動を始めた国内総代理店・SPIVER Japanのブースに多数の来場者が訪れ、独創的な意匠に関心を寄せていた。
困りごと解決の提案型ブース
菊水化学工業
一方、建築・建材展のエリアでは菊水化学工業が3年続けて出展。今回は、「住宅」「工場」「社会インフラ」の3つのシーンに向けて"困りごとを解決します"をテーマに製商品や工法、サービスを提案。例えば「住宅」に対しては長寿命化の観点で「ロイヤル無機」や「同α」といった超耐久性塗料や、美観回復の観点で薄塗デザインモルタル「MWP」や「MWS」を、「工場」に対しては、結露対策、暑さ対策や省エネによるCO2削減の観点で「ケツロナインシート」や「水系ファインコートフッ素遮熱BMB」などを提案。3つのシーンに向けた同社ならではのソリューション提案を行った。
水性WPステインを多彩に品揃え
W&Lユニオン
木工塗料メーカー・ユニオンペイントグループのW&Lユニオンは、「カーボンニュートラルを実現しよう!」をキャッチフレーズに小間展開。特に、木材保護塗料の領域で、浸透型、半造膜型、造膜型の3つのタイプの水性WPステインを展示。「木材にはNGと思われがちな"水性"への既成概念を払拭するとともに、さまざまなシーンに適用できるよう浸透、半造膜、造膜の3つのタイプを揃えているのが当社の特徴」とアピール。開発中のバイオマス塗料も参考出品し、環境対応での優位性をアピールした。
亜鉛の素材感で建築仕上に切り込む
ローバル
ローバルは今回の展示会で、新製品の「塗る亜鉛テクスチャー」を発表した。亜鉛含有率93%の強力な防錆力で"塗る亜鉛めっき"と称される「ローバル」。今回発表した「塗る亜鉛テクスチャー」は、亜鉛自体の質感や意匠性にフィーチャーした新しいコンセプトのコーティング材だ。素材がそのまま塗られているような質感や、塗り方によって独特な陰影をつくり出し、個性的な意匠を演出。「亜鉛そのもののテクスチャーを求めて建築物に採用されるケースが増えており、ローバルならではの意匠性建築仕上材として上市しました」と打って出る。
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