住宅塗装の意外な落とし穴「幕板問題」を解決
「リフォーム用幕板カバー」発売

戸建て住宅の塗り替えリフォームで、意外な落とし穴になっているのが「幕板」だ。外壁よりも劣化が早いため、塗り替えをする頃には損傷が激しくて塗装では対処できないケースも頻出、施工者を手こずらせている。そうした中、塗装業者でも簡便に取り付けられる既成の幕板カバーが発売される。板金業者への外注に頼らず幕板カバー施工を内製化できるメリットに加え、幕板がリフレッシュすることで外観品質がグレードアップ、施主満足を高める。


戸建て住宅の外壁で1階と2階の境界に使われることの多い「幕板(まくいた)」。上下階でモルタル(塗装)とサイディングを使い分けたり、サイディングのパターンを上下で変えるときなどに、境界の見映えを良くするデザイン的な目的と、基材の違いに伴う目地隠しの役割で幕板が用いられる。

外壁に幕板がある住宅は、外観デザインのトレンドで今から10~20年前に建てられた物件が多く、当時の住宅で25%ほどの割合になるという。つまり、最近塗装リフォームを迎えている戸建て住宅の4軒に1軒は幕板が付帯している計算になり、塗り替え工事の現場ではお馴染みの外観になっている。

ところがこの幕板、施工業者にとっては意外と「厄介な存在」でもあるのだ。

外壁に用いられている幕板はセメント系や木材の基材が主流。構造上、外壁から2cmほど出っ張った納まりのため外壁と幕板上部の取り合いに水が溜まり、裏面から基材に水が浸入しやすい。このため幕板基材が早期に劣化、脆弱化して外壁の塗り替えを迎える頃には爆裂や欠損など塗装ではリカバーできないケースも頻出。塗装をできたとしても、水分を含んだ幕板への塗装はフクレ、ワレ、ハガレが起きやすいなど何かとリスキーなゾーンなのだ。

基材の損傷が激しく塗装でカバーできない場合は、幕板を板金で覆うカバー工法が多用されている。塗り替え工事を請けた塗装業者が板金業者に外注して対応するケースが住宅塗装リフォームでは多いパターンだ。

ただ、この場合、板金業者が現場で採寸し、それに合わせて鋼板を板金加工して取り付ける工程を踏まなければならない。それによる費用と工期の両面で施主の負担が増すことになり、もっとスマートな板金カバー工法へのニーズが潜在的に高まっていた。

幕板カバー、塗装業者で内製化

そうした中、板金への外注に頼らなくても済む既製品の幕板カバーが発売される。建材メーカーの城東テクノ(本社・大阪府枚方市)が5月20日に発売する「リフォーム用幕板カバー」(商品名)は、既製品でありながら戸建て住宅の外壁に付帯する幕板のほとんどのサイズに対応する汎用性があり、かつ塗装業者自身で施工できる簡便性を備えたのが特長。外注に頼っていた従来に比べ、工期と費用の両面で顧客満足アップに貢献する。

新発売する「リフォーム用幕板カバー」は、劣化した既存の幕板に被せて使用するガルバリウム鋼板製の幕板カバー。軽量かつ耐久性の高いガルバリウム鋼板を使用し、近似色ビスで留めるだけのシンプルな施工。カバー材に設けた2本のラインがアクセントとなり外観を一層引き締めるなど、耐久性能と外観デザインの両面で塗装工事の品質を高める。

製品本体は長さが3030mmで、幅は200mmと230mmの2種類を用意。外壁に一般的に使われている180mmと210mm幅の幕板に対応できるようにした。また、厚みの内寸は25mmとし、既存の幕板との厚みの差をスペーサーで調整できるよう設計。本体の他に出隅、入隅、エンドキャップ、ジョイントカバーなどの役物とスペーサー(2mm・5mm厚)を用意した。

施工方法は、既存の幕板の寸法を確認し、それに合わせて幕板カバーの本体を切断。「鋼板の厚みは0.35mmなので板金鋏などで簡単に切断できます」(同社担当者)と加工のしやすさを説明。切断した幕板カバー本体を既存の幕板に被せて所定の箇所を同梱のビスで留め付け、同じく役物も裏面の両面テープとビスで固定する。取り付けが終わったら幕板カバーの上部と壁の取り合い部分にシーリング処理を施して終了。「板金のスキルは不要で、職人さん自身で幕板カバーを設置でき工期とコストを低減、工事の付加価値アップにつながります」(同)とメリットを強調する。

色はホワイトとブラック、アンバーグレーの3色を用意。「幕板は通常、白と黒が多いのですが、シャインメタリックなど最近のサッシの色に合わせやすいメタリック調のアンバーグレーもご用意しました」と色のコーディネーションも考慮した。

同社では「リフォーム用幕板カバー」の発売に当たり、塗装会社など約100社が所属する木造住宅塗装リフォーム協会(=木塗協、代表理事・古畑秀幸氏)の会員会社でモニター施工を実施。「施工品質を重視する会員さんが多い中で、モニター施工ではいずれも『問題なく施工でき、幕板がリフレッシュすることで外観がグレードアップする』との評価をいただきました。木塗協さんでも早々に取り扱いを決めて頂きました」と自信を持っての発売となった。

城東テクノは年商約200億円の総合建材メーカー。基礎土台に用いる「キソパッキン」を始め水切製品などで高いシェアを持つ。企業方針としてリフォーム分野の製品開発を強化する中で、今回の「リフォーム用幕板カバー」を開発、発売する運びとなった。

同品に関する製品及び取り扱いの問い合わせは、フリーダイヤル:0120-106011。



HOME建築物 / インフラ住宅塗装の意外な落とし穴「幕板問題」を解決

ページの先頭へもどる