「これまで板金業者に外注していた『幕板』の復元が自社で内製化できる」として、城東テクノが今春発売した「リフォーム用幕板カバー」が塗装業者の間で話題に上っている。住宅塗装工事の定番メニューとして普及しそうだ。

戸建住宅の上下階の境界に付帯していることの多い「幕板」。塗り替え工事の現場では頻出する外壁部材だが、塗装業者にとっては意外と厄介な存在だ。

幕板は外壁と幕板上部の取り合いに水が溜まり、幕板裏面から浸入した水が幕板自体を早期に劣化、脆弱化する。塗装時期が来た頃には幕板の損傷が激しく、塗装でリカバーできないケースも多い。このため、幕板を板金で覆うカバー工法が多用されているが、板金業者に外注するため費用や工期の面で施主に負担を強いていた。

同社が発売した「リフォーム用幕板カバー」は、劣化した既存の幕板に被せて設置する軽量・高耐久のガルバリウム鋼板製の専用カバー。既製品でありながら戸建住宅に付帯するほとんどの幕板のサイズに対応する汎用性があり、かつ塗装業者自身で施工できる簡便性を備えたのが最大の特長だ。

施工は、既存幕板の寸法に合わせて幕板カバーの本体を板金鋏などで切断、既存幕板に被せて同梱のビスで固定し、幕板上部と壁の取り合い部分にシーリング処理を施して終了。「板金のスキルは不要で、職人さん自身で幕板カバーを設置でき工期とコストを低減、塗装工事の付加価値アップにつながります」(担当者)とメリットを説明。