関西ペイントは昨年12月、建築分野市場に向けたカラートレンド「グローバルカラーフォーキャスト2020」を発表した。2020年を象徴するカラーコンセプトを「Wellness」に設定。4つのストーリーに分けられたカラーパレット32色とその中から2020年を象徴する1色を選定した。

1つ目のストーリー「Gentle Serenity」(穏やかな静けさ)は、日常が過度に着飾られたものではなく、自然体でいられるもので囲まれていることをイメージ。カラーパレットには中性的な魅力のチョークのようなパステルカラーを中心に、親しみやすく汎用性の高い色で構成した。

2つ目は「City to Surf」(都市から海岸まで)。これからはますます、自分の価値観に合うものを幅広い選択肢の中から選ぶことになるという考えに基づいたストーリー。躍動感と華やかさをイメージする明るい色調で、それぞれが主役となるようなカラーを揃えた。

3つ目の「Mellow Bohemian」(まろやかなボヘミアン)は、自身の感性や本能を信じ自然体でいられることを探求するストーリー。自然が織りなす美しさや奇妙さ、また民族による伝統工芸など独特の感性にインスパイヤされた色に加え、世界各国に共通する黄金に輝く夕暮れや自然をイメージしたカラーパレットとなっている。

4つ目のストーリー「Smoke&Mirrors」(巧妙な仕掛け)は、自然界にある神秘的、ミステリアスな現象へ注がれる興味を起源としている。空間全体の色と光による明暗をポイントに据え、カラーパレットには深いダークブルーを充実させた。

今回、2020年のコンセプトに最も重要なカラーとして選出されたのは、「MulberryLeaf G1-C1-1」というグリーン色。

関西ペイントは、「情報過多の今、世界中の現代人において共通して関心の高いキーワードは、『Wellnessの探求』。当社はこれを、健康促進や自分らしくいられることの幸せへの欲求と捉え、色にもそれらを満たす力があることに着想した。植物などの深い色合いに出会った時、色によって安らぎを感じるように、このグリーンとの出会いが日常生活のノイズをかき消し、自然とつながるきっかけになると信じている」と選出理由を語った。