塗装機器メーカーのグラコは7月18日、19日の2日間、同社代理店を対象に新製品説明会を開催した。

今回紹介した新製品は、塗料循環ポンプ「S4L+」、廃液回収用エア駆動高圧ダイヤフラムポンプ「Endura-Flo3:1」、静電手動ガン「ProXPシリーズ」、2・3液混合機器「PDシリーズ」、ラジアルピストンタイプ攪拌機、統合型液体管理システム「IPK」、新サージタンク「AST」。塗料循環供給システム関連機器を中心に施工性やメンテナンス性の高さをアピールした。

特に参加者の関心を集めたのが、3液混合機器「ProMix PD3K」。既に国内でも納入実績を重ねている製品で、2液ウレタン塗装の普及を背景に引き合いを高めている。

同品はギア式の流量計を用いず、ストローク長で各種材の必要量を同時に吐出する容積吐出型を採用しているのが特長。混合精度は±1%で「液圧レギュレータや流量計を不要にし、歯車が止まるなどの心配をなくした」(担当者)と利便性をアピール。また圧力や時間など事前に任意設定した数値を超えると知らせてくれるアラーム機能によりシステムの安定性を確保した。

基本ユニットは、2液混合機の「PD2K」をベースに拡張ポンプにより3液、4液に対応することが可能。3液の場合は、主剤、硬化剤、希釈シンナー。4液の場合は、主剤×2、硬化剤、希釈シンナーを想定する。

同社では、希釈シンナーを混合機に組み込んだことをセールスポイントに、「2液ウレタン塗装の場合、気温差で粘度が変わるため、随時希釈シンナーでの調整が必要となる。しかし、調整を怠ると塗装不良の原因になるため、同システムにより安定操業に寄与することができる」とアピール。今後、航空機関連や自動車部品、カーク塗料、木工分野での普及拡大を期待する。

この他、最大20台のポンプを制御できる統合型液体管理システム「IPK」についても関心を集め、電動ポンプとペンダントを活用した管理手法からPLCとの接続や複数台を接続した統合管理など、通信機能を活用した管理システムを紹介した。