小欄がボールを追いかけていた昭和の昔とは「ずいぶん変わったなぁ」と感慨深く眺めていた。近所のグラウンドで見かけた"少年野球"の光景である▲赤いユニフォームとクリーム色のユニフォームのチームが対戦、小学生たちがグラウンドを駆け回っている。よく見ると、守備についているチームには5人、攻守代わってもう一方のチームにも4人。しかも片方のチームは要のバッテリーも女子である。男女の境なく、ごく自然な姿で野球に熱中している光景に少し胸が震えた▲やれ女性活躍だ、女性の幹部登用だ、女性が働きやすい職場づくりだとシャカリキになっている大人たちの世界。なかなか進まないばかりか、女性、女性の連呼に、「押し付けられているようでウンザリ」な女性も多いと聞く。男性中心社会で染みついた価値観や意識のズレを超えられない大人たちをよそに、それをサラリとやってのけている子供たちの何としなやかなことか▲でも大丈夫。彼ら彼女らが大人になったとき、この日見たグラウンドと同じような光景がビジネスの世界でも広がっているはず。従ってこれからは、それを邪魔しないのが今の大人たちの大事な仕事になる▲もう"少年野球"とは呼べないなぁと思いながらググってみると、正しくは"学童野球"だそうだ。なるほど(K)