関西ペイントマリンは、2,000隻以上の就航船のバイオファウリングデータを基に、CO2排出削減支援システム「Paintソムリエ QUANTUM PASS」(Paintソムリエ)を開発した。この度、同サービスが日本海事協会より、革新的な技術とサービスに対する第三者認証「Innovation Endorsement For Products & Solutions」を取得した。
海運業界では、海上輸送量が継続的に増大する一方、2023年より世界の船舶を対象にした燃費実績格付制度(Carbon Intensity Indicator:CII)が導入されている。
一部の高性能船舶はこれに対応できるものの、世界の大多数の船舶はこの規制に迅速に対応することが難しいという実態がある。
そこで関西ペイントマリンは、燃費改善措置の1つとして、長年の就航実績データに基づき、燃費改善効果の実効性が高いAF塗料(藻類やフジツボの付着を防止する塗料)を提案できるサービスを導入した。
「Paintソムリエ」は、①船舶自動識別装置の就航プロファイル分析②顧客と連携して構築した独自の推進性能解析データ③関西ペイントマリンが収集・蓄積した就航船バイオファウリングデータの3点を組み合わせた統合的なプラットフォーム。
同システムを活用することで、バイオファウリングの予測、CO2排出量や燃費実績のシミュレーションやモニタリング検証が可能となるだけでなく、顧客の船舶仕様や就航航路などの細かいニーズに合わせた最適な塗料の提案が可能になる。2024年12月時点で2,000隻以上の船舶に関するデータを有し、分析・モニタリングを実施している。
日本海事協会の認証を取得したことで、同社は「船社と地球環境の双方にとって、持続可能な船舶運航の実現に一層貢献できることを光栄に思います」として展開を進めていく。
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