楠本化成は機能性添加剤として、新たに水系添加剤「AQ-シリーズ」の分散剤「ディスパロンAQ-D391」を投入した。酸化チタンやカーボンブラックをはじめとするさまざまな有機・無機顔料に適しており、顔料の分散性向上に効果を発現する。新しい分散剤は環境対応の流れを受けて水系で設計した。
従来品とは異なる主鎖骨格を採用しグラフト化技術を適用することで、優れた濡れ性や分散安定性を付与できる多用途型水系分散剤として積極的に展開していく。
また、バイオマスベースの添加剤「BAL-シリーズ」の提案を推し進めている。
BAL-シリーズの中でも「BAL-D326」と「BAL-D329」はバイオベース100%を実現している。植物由来原料を用いることでカーボンニュートラルへの貢献を訴求する。更に植物由来の構造で有効成分100%、ゼロVOCの設計となっている。
顔料湿潤分散剤である「BAL-D326」の特長としては、減粘効果が高く、分散時間の短縮や顔料高濃度化に寄与する。
一方、沈降防止効果も付与した分散剤である「BAL-D329」は、顔料の凝集をコントロールし沈降を抑制する。更に分散安定化によりニス別れ防止といった特長を持つ。
同社では高い専門性と独自の技術力を生かし、今後も環境に配慮した水系添加剤やバイオマス添加剤の開発を続け、機能性付加価値を提供していく。