三洋化成工業は、子会社のサンノプコにおいて約4 億円を投じ、高機能分散剤の生産能力を増強すると発表した。今後も需要拡大が見込まれる中国・東南アジア市場の水系建築・工業塗料や世界的なリチウムイオン電池、電子材料用分散剤の需要に対応するためとしている。

高機能分散剤は、水系建築・工業塗料用の顔料分散剤はじめ、リチウムイオン電池やセラミックコンデンサ、電子材料用スラリーの分散剤など、さまざまな用途に使用されている。

サンノプコの製造する高機能分散剤は耐水性に優れる高機能水系分散剤(SN ディスパーサント)をはじめ、環境負荷低減の観点から水系化が進む建築・防食塗料に採用されている。その他にも工業用の防食塗料、電子材料分野など用途は広い。また、同社では電極活物質や微粒子セラミックス用の分散剤も揃えており、それぞれ需要拡大が見込まれる。

同社では現在の名古屋工場に新たに生産設備を設置し、 2024年の稼働を予定している。