オキツモは今年2月、断熱ペイント「HIPエアロ」を全面リニューアルし、「HIPエアロ hito-nuri」を新たに投入した。
同品は、断熱特性を持つ"エアロゲル"を配合した断熱ペイント。熱を持つ溶解炉、乾燥炉、配管などの外面に断熱機能を付与し、エネルギーコストの削減、火傷防止、工場内の温度低減に寄与する特長を持つ。今回、発売10年を迎えたタイミングで商品を刷新し、新たな需要の掘り起こしに挑む構えだ。
特に製品面で大きく刷新したのが、下塗り、主剤(中)塗り、上塗りの3層仕様から主塗りの1層仕様にした点。また、高耐熱仕様の下塗りは、乾燥時間を16時間から2時間に短縮し、省工程化を実現した。
製品は耐熱温度160℃のスタンダード仕様と220℃の高耐熱仕様(要プライマー)の2種類をラインアップ。膜厚1mmのスタンダード仕様の場合、従来2日を要していた工期を1日に短縮できるなど、施工コスト削減に貢献。「工場内にある加熱設備の断熱を早く、簡単に実現できるため、断熱の常識を変えられる製品」(担当者)と訴求力を高めている。
なお、オプション品として下地の防錆力を向上させる下塗り「防錆コート」と断熱膜をシルバー色で仕上げる上塗り「HIPエアロカラー」を揃える。
今年6月には労働安全衛生規則が改正され特定の職場で熱中症対策が義務化されたことを追い風に、熱中症対策の新たなアイテムとしても需要拡大に期待が高まっている。