斎藤塗料の特殊ウレタン樹脂塗料「ウレヒーロー」が快進撃を続けている。2024年度の販売実績は、ホビー向けで前年比120%、業務用で150%の伸長。「認知度が高まっている実感がある」(取締役・菅彰浩氏)と今年は店頭販売の底上げに注力する方針だ。

「ウレヒーロー」の最大の特長は、ゴム素材や各種プラスチック、ガラスに密着する素材適応性と柔軟性。そこにメッキ調やパール調、ラメ調、蛍光・蓄光色、プリズム調などの特殊色を加え、プラモデルやフィギュアづくりを嗜むホビーファンにヒット。更に舞台美術やテーマパーク、イベント施設などを手がける造形装飾会社からの引き合いも増やしている。「ホームセンターで購入してから業務用ニーズにつながっているケースもある」と多彩なチャンネル展開が需要拡大を後押ししている。

昨年末には、PP/PEに付着するプライマーを投入。ホビー向けでは、エアゾールタイプも揃え「製品体系としては、一通り出揃った。これから店頭の棚占有率を高めていきたい」とホームセンターの拡充に注力する。

またホビー向けを上回る勢いを見せるのが、業務用展開。"物件もの"と呼ぶ上述の造形関係からライン向けと幅広く展開。1kg、4kgといった小口調色ニーズに対応するなど、特約店による営業提案も活性化しているという。

「難密着素材用塗料=ウレヒーローと思ってもらえるブランドにしたい」と菅氏。今後もホビー関係の展示会に積極出展するなど、需要の裾野を広げていく方針。