中島商会(本社・岡山県、社長・中島弘晶氏)は昨年9月、ミャンマー・ヤンゴンに建築用塗料の販売及び施工を行う新会社「Nakashima Myanmer Co.,Ltd.」(代表者・木佐美宏介氏)を設立した。これにより同社の海外拠点は上海、メキシコに続き3拠点目となる。

同社がミャンマー進出に至った理由には、毎年6%前後の堅調な経済成長を背景に同国最大都市であるヤンゴンの住宅需要が急増。日系企業はもとより、国内のゼネコン各社も参入を強めており、日本スペックの施工品質ニーズが高まっていくと判断。更に医療分野において地元岡山県とミャンマーが長らく交流関係にあることも進出を後押しした。

中島社長は「1年の半分が雨に見舞われるミャンマーでは、カビの発生が問題となっている。国内ブランドの塗料を使ったテストでは、良好な結果が得られており、差別化が図れるものと考えている」と説明。事業展開のためには、施工品質管理体制や安全対策面などでの整備が必要とし、「まず1年目は、施工体制や取引条件の整備など、バリューチェーンの構築に注力していきたい」と2年目からの営業展開を視野に入れている。

既に現地の病院などから引き合いを得ており、今後は日系、ローカル問わず、施工販売事業の成長を図る考え。また日系企業の進出も増加していることから、将来的には工業用塗料の販売も見据えている。