ダイセル・オルネクスの床コーティング用材料としては水系UV硬化性樹脂や水系樹脂などを展開している。

その中でUVコーティングについて、素材メーカーである同社では、旧塗膜の剥離→UVコーティング→メンテナンスといった全体的な流れとして提案を進めている。

同社は「UVコーティングは技術的には確立しているが、事業として成長させるには長期的な視点が重要。メンテナンスを前提としたやり方をトータルで提案する必要がある」として事業化のための仕組み作りの確立を目指す。

特長として、UVコーティングされた床は耐久性に優れ滑りにくいという性能を持つ。更に塗膜は平滑性に優れるため、ワックスなどに比べてゴミが溜まりにくくメンテナンスしやすくなっている。

更に旧塗膜やワックスを除去する際には完全水系の剥離剤を使用。有機溶剤やアルカリ剥離剤を使用しないため、水と天然由来素材しか発生せずエコ設計としている。

既に病院や大学施設での実績があり、耐摩耗性や耐薬品性などのデータ実証も重ねている。それでも物件数は十分でないとの見方を示し実績作りを目指す。

そのためにも施工業者をはじめとした協力会社のネットワーク作りが重要となる。

同社は「我々はいち素材メーカーであり、できることは限られる。実行部隊が必要であり、複数のチームで動いていくことが理想。そのためにも確実にUVコーティングの信頼を得ながらメンテナンスシステムとしてUVコーティングを広めていきたい」として啓蒙活動を行う。

現在、社会的に関心の高い抗ウイルス性の付与に関しても準備しており、市場ニーズの対応を進めている。他にも床コーティング用にはUV硬化性樹脂だけでなく、水系樹脂についても各種グレードをラインアップしており、環境配慮設計の提案も行っていく。