新型コロナウイルス感染拡大により社会的に衛生について関心が高まる中、東日本塗料は抗菌性能を持つ製品を「抗菌シリーズ」として取りまとめ、積極的にPRしている。

常務取締役の細谷義憲氏は「もともと抗菌機能を持つ製品はいくつか上市しており、食品工場をはじめ実績も重ねてきましたが、『抗菌』というカテゴリーではまとめていませんでした。ただ、最近は新型コロナウイルスの影響で、工場など職場環境の衛生に関心が高まっており、問い合わせも増えてきています。そこで『抗菌シリーズ』としてまとめることでお客様に分かりやすく提案していきたいと考えました」と説明。専用カタログを作成し販売店やユーザーへの訴求力を高めている。

床材3製品と壁材製品をラインアップ

そもそも抗菌とは、新型コロナウイルスなどのウイルスを防ぐものではなく、「菌の繁殖を抑える効果のこと。細菌を除去したり殺したりする効果はなく、あらかじめ菌が住みにくい環境を作る」機能を言う。

同社が展開する抗菌シリーズは床材の「フローンフルトップ抗菌」「フローン50抗菌」「ソルエポ抗菌」と室内壁用「アクアレスメル抗菌」の計4製品をラインアップしている。

「フローンフルトップ抗菌」は硬質ウレタン厚膜床塗材で、環境に配慮したTXフリーとなっている。耐熱性、耐衝撃性、耐薬品性、低臭性に優れ、食品工場や厨房、給食室、化学工場、フォークリフトが走る倉庫など厳しい環境の工場に適している。

「フローン50抗菌」は無鉛タイプの2液カラーエポキシ厚膜床塗材となっており、万全の耐薬品性及び耐久性が求められる床に適している。

同品に対して、「ソルエポ抗菌」は無鉛タイプの2液カラーエポキシ薄膜床用塗料。薄膜ながら耐油、耐薬品性、耐摩耗性に優れ長期にわたって発塵を防ぐ。ローラー施工のため、広い面積でも短時間で施工ができる。一般工場や配送センターなどに適する。

一方、床材以外では水性反応硬化型塗料「アクアレスメル抗菌」を販売している。環境に配慮した低臭であり、VOCフリーの設計。室内内壁のコンクリートやモルタル、ボード、塩化ビニルクロスへの塗装も可能となっており、病院やホテル、学校、保育園、住宅の内壁に適し、艶有タイプは外壁にも塗装ができる。また、調色の幅が広いことも、顧客から選ばれる理由の一つである。淡彩色から濃彩色まで優れたカラー仕上げを演出する。

「抗菌シリーズ」としての営業活動は本格的にスタートしたばかりで、専用のカタログを作成した他、6月から定期配信しているメールマガジンでも頻繁に紹介していく方針。

同社では「販売店さんからカタログ請求も増えていますし、メルマガを含めて"より分かりやすく""より身近に"抗菌シリーズを紹介していきたい」として、市場ニーズを捉えた製品を積極PRし拡販を図っていく。