和信化学工業は、自社の通販サイト「ペイントマルシェ」で木材保護塗料「ガードラックアクア」「ガードラックラテックス」2製品の量り売りを始めた。100g単位で100gから3.5kgまで対応し、残塗料を懸念する顧客の支持獲得を狙う。

塗料の"量り売り"に着眼した背景には、製品の付加価値を塗料のみに求めるのは限界があるとの見方がある。

木材保護塗料を代表する屋外木部用塗料は、近年横ばい基調を強いられておりシェア競争が激化。メーカー各社は、需要底上げ策として内装分野やDIY分野への展開を見据えるものの、女性層にターゲットを据えた木部ペイントやワックス系製品が台頭するなど、製品の細分化が加速している。

水系木材保護塗料として投入した「ガードラックアクア/ラテックス」は2010年に入り、水性の臭気の低さや下地となる木材の汚れをカバーする高い隠蔽性が評価され、塗り替え分野でヒット。水系半造膜タイプを普及させる牽引役となり、今回の"量り売り"は、市場で差別化を図るための一手と位置づける。「安定と品質で評価を勝ち得てきた歴史に"親しみ"や"面白み"を加えていきたい」(取締役経営戦略室長・長谷川隆氏)と説明。販売方法から新たな需要の掘り起こしを目指す。

販売は自社で運営する通販サイト「ペイントマルシェ」のみで、同アクア16色、同ラテックス17色の全色に対応する。価格は既存販路との両立を図るため実勢価格よりも高く設定した。同アクアが100g当たり432円(税込)、同ラテックスが100g当たり378円(税込)。量に応じて容器代が加算される。

容器代(税込)は、100g~300g・1,080円、400g~900g・972円、1kg~2kg・540円、2.1kg~3.5kg・無料。