関西ペイントは神奈川県平塚市の自動車補修研修センター「ARC東日本(オートリフィニッシュセンタ-)」をリニューアルした。それに伴い、従来行っていた塗装研修に加え、環境改善や工程短縮などを盛り込んだ提案型研修をスタートさせる。

関西ペイント販売の佐藤哲也氏は「法規制の強化による安全意識の高まり、人材の即戦力化や作業の標準化など自動車補修業界では課題が山積している。今回の施設リニューアルに合わせて研修内容も新しくすることで、鈑金塗装工場の労働環境の改善や安全性向上に寄与していく」と述べた。

同施設のリニューアルは1993年の竣工以来初めて。今回新たに導入した塗装ブースはさまざまな塗装条件での研修が可能な他、大型のガラス窓を使用し大人数でもブース内の作業を見られるようにした。音響システムはブースからの説明でもブース外、研修室まで説明が聞こえるよう改善した。研修室にも大型の窓を設置することで、ブース外からでも研修の様子を見られる。集塵機や塗装スタンドなども刷新した。その他、1階エントランスは同社のアレスシックイを塗装しホワイトで明るい印象、2階の休憩室は緑と木を基調としたリラックスできるスペースとなっている。

一方、提案型研修では今夏発売予定の「オール水性有機則フリーシステム」を使用した工場環境改善や、コンピューター調色システム「AIカラーシステム」を使用した工程改善、短縮化を提案していく。更に、トレーナー育成として現場のマネジメントや作業の教え方に特化した研修を用意する。その他、顧客のニーズに合わせた研修を行う。

「我々の水性塗料やコンピューター調色システムで1人当たり、1台当たりの利益率をどう向上できるか。工場の診断から工程改善の提案、導入まで具体的な数字を示しながら進めることで当社システムの導入メリットを訴求する」(同氏)と説明する。今後ホームページやカタログも刷新していく予定。