塗装治具剥離業を行うバクスター(本社・埼玉県八潮市、社長・當麻浩司氏)は、塗装治具剥離のフランチャイズ展開を開始しており、昨年7月に名古屋市で1号店を開設した他、今年3月には静岡で2号店を立ち上げる計画で準備を進めている。

同社が八潮市に工場を設立し、塗装治具の剥離事業を始めたのは2015年。スラッジ凝集剤メーカーのイディアクルーの代表でもある當麻氏が塗装工場との関係を深める上で、治具剥離が有用なサービスになると判断、起業を決断した。

全くノウハウを持たない起業だけに創業当初は試行錯誤が続いたが、塗料種や素材の違いによって異なる薬剤レシピを独自で蓄積。今年4年目を迎え、ほぼすべての塗装治具の剥離が円滑にできるようになったという。

當麻氏は「治具剥離にパターンはない。ジャズのように一瞬一瞬で対応する即応力が求められる」と説明。正確な納期と品質が受け、着実に取引先を増やしている。

これまで塗装治具の剥離に関しては、塗装工場が個別で委託することから、あまりアピールする存在になかったが、同社は治具剥離以外にもブース清掃やスラッジ減容化など、後処理工程に関するメンテナンスサービスを拡充。塗装工場の環境改善や後処理コストの削減に寄与し、顧客の信頼を重ねている。

そこで同社は、治具剥離は工場のキャパシティと地域対応力が求められることから、治具剥離に関する営業及び技術ノウハウを提供し、フランチャイズシステムを展開することを決断。既に異業種から2人のオーナーが参画に名乗りを上げ、フランチャイズショップ「BAXTER(バクスター)&BEXSON(ベクソン)」のブランドで昨年7月に名古屋市で1号店をオープン。2号店は今年3月に静岡で開設を予定している。

「塗装工場に深く関わるだけに塗料や機器、前処理に関することなど、さまざまな要望が寄せられている」とコメント。治具剥離から派生するビジネスチャンスに可能性を見出している。TEL048‐934‐9415(バクスター)