色材協会は10月17~18日、学士会館で90周年創立記念会議を開催した。2日目には色材協会賞受賞式と記念講演を行い、関西ペイントの「コンピューター調色技術を使った自補修用水性システムの開発」(東谷智章氏・平野昌典氏)が技術賞に選ばれた。

この技術は、コンピューター調色技術と新規水性ベースを組み合わせることにより、調色時間の大幅な短縮かつ調色技術の標準化を目指し開発されたシステム。CCS(近似色検索)で実車に近い色を順位付け、CCM(配合補正)で最短で実車に近づける配合補正を指示し調色する。CCSには人の特性に近似した検索式と独自のロジックを採用し目視との相関性を向上させた。また、水性ベースはヌレ、ナジミ性の向上と粘性コントロールにより、明度変化を小さくすることで安定した仕上がり性を実現した。

同協会の小川哲夫副理事長は「当技術は色材に関する技術の進歩、工業の発展に貢献している」と評価し、表彰状を授与した。

その後行われた講演では東谷智章氏が登壇し、システムの概要について説明した。