関西ペイントの蚊よけ機能を保持する機能性塗料「Kansai Anti-Mosquito Paint」(カンサイ・アンチモスキート・ペイント)が米国の行政機関であるEPA(環境保護庁)の承認を取得した。米国で蔓延する感染症予防に寄与することで、米国内での事業展開に弾みをつける。

同品は、含有する合成ピレスロイド系成分が、塗装した場所の蚊を減少させるとともに、蚊の運動機能や人を刺す能力を低下させ、蚊を媒介にして広がる感染症を防止する効果が得られる。また人に対しては塗料への物理的接触や経口摂取による害がないなど、高い安全性を保持する。虫よけ機能の有効期間は、自社検証で少なくとも2年。豊富なカラーバリエーションを持ち、内装市場への展開を目指す。

近年アメリカでは、ジカ熱やウェストナイル熱といった感染症の流行が問題となっており、同社はアメリカ国内でも販売拡大が見込めると判断。「EPA承認の取得が、米国内での事業展開において市場への大きな訴求点になると期待している」とし、先行して販売承認を取得しているウガンダ、ザンビアを含め、グローバルベースでの成長を見据えている。

米国での販売は同社子会社のU.S.Paintが行い、2018年夏までの販売を予定している。