塗料と画材の垣根を超える
「ART&DIY FESTA」

ターナー色彩は9月28日、29日の2日間、OMMビル(大阪市)でDIYイベント「ART&DIY FESTA」を行った。同展としては昨年秋の東京開催に続き2回目。人気DIYブロガーによるワークショップコーナーや有名イラストレーターのトークイベント、協力企業によるブース出展などの企画を多数盛り込み、DIYを楽しむ人の姿で溢れた。


今展の見どころについて、責任者を務めた同社の花本京子さんは「画材と塗料の境をなくし、フラットな気分でDIYを楽しんでもらいたいと考えました」と多種多様なワークショップを企画。ターナーワークショップとして10プログラムを実施した他、タレントや人気DIYブロガーなどを講師として招いたゲストワークショップ(計7プログラム)も開催。ウッドプレート作りや小屋型黒板プレート、アイアン看板、ガラスペイント、タイルコースターなどに参加者が集まり、ゲスト自ら色付けや仕上げのコツを教えた。

こうした多彩なワークショップメニューを見ると、生活者の作りたいものやテイストなどが多岐にわたることが分かる。

100均ショップなどで買った無地のフォトフレームにアイアン風やエージング塗装を施すワークショップは安定の人気を誇る一方で、初企画の食品サンプルづくりも好評。DIYと馴染みがないように思えるが、「最近はお土産品として食品サンプルが売られていますよ」(花本さん)とのこと。見たもの触れたものが"作りたい人"のマインドをキャッチし、DIYの裾野を広げている。

来春発売予定の布用刺繍風ペイント「Stitch Color(ステッチカラー)」もそうした新たなDIYファンの誕生を予感させる製品。塗料に繊維を混ぜ、あえて糸のギザギザ感を表現し、ペンで描くように刺繍風意匠を楽しむことができるというもの。生活者が作ってみたいものに着眼する発想が、製品開発や市場づくりとリンクしている。

同社が今後目指すのは、趣味から暮らしを楽しむツールとしての成長。地平宏会長は「塗料と画材の垣根を超え、新しいDIY文化を作りたい」と、塗料と画材を扱う唯一のメーカーとして需要領域の創出に挑んでいる。

今年5月に発売した室内かべ用ペイント「ミルクペイントforウォール」は、まさに趣味から暮らしとの連携を期待して投入した製品。水性DIYペイント「ミルクペイント」で得たブランド力を生かし、インテリアペイントの普及につなげていきたい考え。会場内に設営されたワークショップコーナーには、参加者がローラー塗装を体験する姿も見られ、「少しずつですが、関心は着実に高まっています」(担当者)と手応えを示した。

2日目は台風24号の接近という事態に見舞われたが、2日間で約1,500名が来場。イラストレーターの福田利之さんによるスペシャルトークショーが行われた他、よしもとDIY大好き芸人として知られる佐田工務店の佐田正樹さん(バッドボーイズ)や野菜芸人の土肥ポン太さんがステージに立ち、会場を盛り上げた。

◇協賛企業:みどりの雑貨屋、壁紙屋本舗、トップ産業、DIY FACTORY、NAMURA、カンペハピオ、レトロ印刷JAM、ホルベイン、美術出版エデュケーショナル、WISEグループ、ArTeC



コーナーに分かれてワークショップを楽しむ
コーナーに分かれてワークショップを楽しむ
海老の寿司サンプル作りに夢中
海老の寿司サンプル作りに夢中
刺繍風のペイントができる「Stitch Color」(来春発売予定)
刺繍風のペイントができる「Stitch Color」(来春発売予定)
佐田工務店・佐田正樹さんがステージでエージングテクニックを披露
佐田工務店・佐田正樹さんがステージでエージングテクニックを披露

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