ワックスは固形材料なので、塗料およびインキに直接使用することはできません。
ワックス添加剤に加工して、ワックスを取扱いやすく、またあらゆるタイプの配合に容易に添加できるようにする必要があります。ワックス添加剤にはワックスを液状キャリヤ(水または有機溶剤)に微細に分散させたもの、または粉末のマイクロナイズドワックスがあります。液状ワックス添加剤は液体塗料に最適ですが、マイクロナイズドワックス添加剤もまた容易に液体に撹拌することができます。マイクロナイズドワックス添加剤は粉体塗料用に開発されています。
ワックス添加剤には2種類以上のワックスが含まれることがあります。ワックスの組み合せにより、ユニークな特長を有するワックス添加剤が製造できます。
マイクロナイズドワックス添加剤は平均粒径が4‐15μmの粉体です。特殊なテクスチャーワックス添加剤には90μmまでの粒径があります。BYK-Chemie社のマイクロナイズドワックスはCERAFLOURの商標で販売されています。
一般的な製造方法は微粉化および噴霧化、またはその組み合わせです。BYK-Chemie社ではジェットミル法を用いて、各種マイクロナイズドワックス添加剤を製造しています。
この方法で、ワックス粒子はジェット気流により超音速(約500m/s)まで加速され、粒子は衝撃により細かくなります。マイクロナイズドワックス添加剤における重要な品質のひとつに粒度分布があります。
当社では、レーザー回折分析を行い、最良の製品品質を検証しています。
BYK-Chemie社では2タイプの水系用液状ワックス添加剤を取扱っています。ワックスエマルションのAQUACERとワックスディスパージョンのAQUAMATです。
水系ワックスエマルションの製造に際して、溶融したワックスを温水および乳化剤と混合させます。高融点ワックスの場合は加圧下で乳化処理を行います。AQUACERワックスエマルションの粒径は1μm以下なので、高光沢系に用いても光沢を低下させることはありません。
AQUAMATワックスディスパージョンは水中でワックスをグラインディングさせて製造します。粒径は一般に1μm以上なので、光沢が低下します。そのため、特につや消しおよび半つや消し塗料に最適です。
弊社の特許技術により、水系においても安定した(貯蔵中での表面転移なし)特別のマイクロナイズド添加剤を提供できるのです。
CERAFAKおよびCERATIXシリーズの製品は析出法で製造します。ワックスを高温で、キシレンや酢酸ブチルなどの低極性溶剤に溶解させます。冷たい溶剤と混合するなどの冷却工程で、ワックスは結晶化します。
このような工程により、ワックス添加剤は強いレオロジー反応を示します。この反応は重要で異なった塗料系での光輝顔料の配向性を高め、優れた沈降性を体現します。
CERACOL、CERAMATおよびMINERPOLは湿式グラインディングにより製造します。CERACOLは主に高極性溶剤中で、CERAMATは主に低極性溶剤中でグラインディングします。MINERPOLはオフセットインキ用の特殊なもので、グラインディングはミネラルオイルまたはアマニ油および樹脂とともに行います。
BYK company profile:
ビックケミーは塗料、インキおよびプラスチック業界で使用される添加剤では、世界的なリーディングサプライヤーの一つです。添加剤は塗料、インキおよびプラスチックの製造工程で使用され、製造工程を最適化し、最終製品の品質、外観を大きく向上させます。ビックケミーでは、湿潤分散剤、スリップ性、レベリング性を向上させる表面調整剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤をはじめ、ナノテクノロジーを応用した添加剤、ワックス添加剤等を取り扱っています。
Wax Additives
excellent product group for excellent paint performance